ドーシャとは、体質のことを言いますが、「乱れやすいもの」という意味もあります。
深く考え込まずに、直感でチェックしてみましょう。
◆ヴァ-タ 「風と空」の性質でからだを動かすエネルギー
手足を動かす・呼吸をする・声を出す・栄養物を運ぶ・老廃物の排泄神経の伝達など、からだの中で一瞬も留まることなく動き回るエネルギー
◆ピッタ 「火と水」の性質で燃焼や消化のエネルギー
火は体温・水は消化酵素やホルモンにあたります。食物を消化し、からだに必要な栄養に変換するエネルギー
それ以外に、知的情報を合理的に処理する、いわば知識の消化のエネルギーでもあります。
◆カファ 「水と地」の性質で安定性と結合のエネルギー
水は粘液となり、地はがっちりとからだの組織をつくります。
ヴァ-タやピッタの不安定な働きを制御し安定させ、維持させるエネルギー
◆サットヴァ 「純粋性・忍耐力」
サットヴァに満ちた人は、純粋な心を持ち幸福感でいっぱいです。
信心深く、知識欲が旺盛で、物事を公平に見て、中立を好みます。
◆ラジャス 「動性・激情」
ラジャスの過剰な人は、感情の爆発を起こしやすく、自分の楽しみを妨害されると激怒します。
見栄っ張りで、欲が強く、執着と嫉妬に支配されています。
◆タマス 「惰性・暗性」
タマスの過剰な人は愚鈍で不精、惰眠をむさぼり、卑屈で自虐的、平気で嘘をつき、何事も大雑把です。
傷んだものでも食べる程に食い意地が張っている・・・と言われます。
ヴァータ・ピッタ・カファは、固有の役割を持ち、それぞれがバランスよく働いているとき、健康で快適に過ごすことができます。
食生活や行動によってドーシャのバランスを保ち、精神性を高める努力をすることによって、サットヴァは増えるのです。
◇ ラジャスが増えると、ヴァータとピッタを乱します。
◇ タマスが増えると、カファを乱します。
◇ ヴァータやピッタが乱れるとラジャスが増え、カファが乱れるとタマスが増えてしまいます。
このように、こころとからだの状態は、とても密接に関わっているのです。
では、バランスを保つ為には、どうしたら良いのでしょう?
一日の時間帯によって、優勢なドーシャがあります。
あくまでも理想のパターンですので、堅苦しく考えず、出来ることから、生活のリズムに取り入れてみてください。
◆朝
スッキリと気持ちよく起きるためには、ヴァータの優勢な時間帯である、6時までに起きると良いでしょう。
6時を過ぎるとカファが優勢な時間帯になり、だるさが出たり、起きるのが辛いといった状態になりがちです。
決まった時間にトイレに行き、シャワーを浴び、歯磨きと一緒に舌のお掃除をして、夜の間に溜まったアーマを出してしまいましょう。
お腹が空いていると感じれば、軽めの食事を摂ります。
時間に余裕のある時は、オイルマッサージや瞑想をするのも、良いでしょう。
◆昼
10時から2時は、ピッタの時間帯ですので、消化力が最大になります。
昼食をメインの食事にしましょう。
食事中はバタバタせずに、心穏やかに食べましょう。
食後10分程度は動かずに、消化を見届けることも大切です。
2時から6時は、ヴァータの時間帯ですので、頭の回転が速くなり、仕事のアイデアを生んだり、趣味を楽しむのに最適です。
◆夜
昼食よりも、軽めの食事を、なるべく早めの時間に摂りましょう。 6時から10時は、カファの時間帯ですので、緩慢性が出て、眠くなります。 不眠症の方はこの性質を利用して、10時前に就寝する習慣をつけると良いでしょう。 10時から2時は、ピッタの時間帯になり、代謝能力が最大になるので、この時間に眠ることで、食事で摂った栄養が、効率よく代謝され、しっかり休息もとれます。一方、この時間に起きていると、お腹が空くので、つい食べてしまい、肥満の原因にもなりますので、要注意です。 どうしても眠れない時は、ホットミルクにジンジャーパウダーを入れて飲むと良いでしょう。
ドーシャのバランスは、季節の影響を受けるため、その季節ごとに起こりやすい症状が違ってきます。
バランスよく快適に過ごすための生活のしかたをまとめてみました。
◆春
冬に蓄積したカファが溶けだし、体内の分泌が活発になります。
その為に鼻炎や、気管支炎が起きやすくなります。
春の暖かさと共に、カファのエネルギーである水の要素が増大することにより、だるさや、眠気が強くなります。
カファ体質の方は生まれつき、これらの要素をたくさん持っているので、春は特に注意しましょう。
運動をするなど、活動的に過ごすことが大切です。ただし、呼吸が乱れてきたら、無理をせず休憩しましょう。
カファ対策で重要なことは、体を冷やさないことです。
特に、冷たい飲み物は、体を冷やし、消化力を弱めますのでやめましょう。
食事は、夕食を少なめにし、温かくあっさりとした消化しやすいものを食べるようにしましょう。
辛味・苦味・渋味を多く摂りましょう。
例:にんじん・しょうが・フキ・みょうが・タケノコ・山菜類・りんご
旬の青野菜・ハチミツ・唐辛子・マスタード・ルッコラ
甘味・酸味・塩味を控えましょう。
乳製品は粘液増加作用が強いので、控えましょう。
例:白米・揚げ物・牛肉・豚肉・卵・りんご以外の果物
チーズ・ヨーグルト・アイスクリーム
カファのバランスを整えるカファ用スパイスティーなどは、「ピリッ」とくる刺激的な特有の辛さで軽さと活気をもたらし、だるさや眠気の解消に特にオススメです。
◆夏
ピッタの増加とアグニ(消化力)の低下が起こりやすい季節です。
どんどん汗をかいて、ピッタの浄化をしましょう。
暑いからといって、冷たい飲み物やクーラーなどで、体が冷え過ぎるとアグニが低下するばかりでなく、ヴァータをも乱し、体力はますます低下してしまいます。
さらに、夏バテ対策にと、スタミナ料理などを食べ過ぎるとアーマ(未消化物)が溜まり、ピッタを乱す上、低下したアグニによって消化吸収が出来ずに、下痢や皮膚疾患が起こりやすくなり、全くの逆効果になってしまいます。
夏の食事は、アグニ(消化力)に合わせて摂ることが、特に重要です。
前の食事が消化されてから次の食事を摂りましょう。
アグニ(消化力)が低下していますから、他の季節より少なめの食事が適切です。
甘味・渋味・苦味を多く摂りましょう。
例:ニガウリ・茄子・緑黄色野菜・旬の完熟した甘い果物
穀類・ナッツ類・黒砂糖・コリアンダー・ギー(バターオイル)
酸味・塩味・辛味は、控えめにしましょう。
例:唐辛子・コショウ・白砂糖・ピーナッツ・酵母パン・たまねぎ
酸っぱい果物・玄米
水分は多めに摂りますが、冷たい物は控え、果汁・牛乳・白湯・スパイスティーなどで摂りましょう。ただし、ピッタの増加の激しい方で、日中の暑い時間帯に、冷たい飲み物が必要な場合もあります。
ピッタのバランスを整えるピッタ用スパイスティーなどは、さっぱりとした味わいで、体のほてりや苛々した気分に清涼感を与えてくれます。
気分転換に特にオススメです。
暑さの厳しい時間帯の外出は出来るだけ控え、睡眠をしっかりとりましょう。
寝室の色は、青や緑がオススメです。
ペパーミント・ローズ・サンダルウッド等の香りで、芳香浴をするのも良いでしょう。
◆秋
秋は澄み切った空気と共に、サットヴァ(純粋性)が増加する季節ですが、初秋のうちは、体内ではピッタの影響が出ますし、夏の疲れで体調を崩す方も多いでしょう。
その場合、夏と同じように過ごすのが良いでしょう。
ゆっくり休息をとってください。
秋の日光浴で体が急激に温められると、夏のあいだに溜まっていたピッタが悪化します。
日傘や帽子で直射日光を遮りましょう。
ピッタを鎮めるための月見は宵の口だけにします。
深夜まで月光浴をすると、かえって健康を損ねるそうです。
台風シーズンが過ぎた晩秋の頃には、徐々にヴァータが優勢になり体力も回復してくるので、運動する機会を増やしましょう。
食事は、体力も消化力も徐々に回復してきますので、本来のドーシャにあった食べ物を腹八分目を守って摂り、実りの秋を充分楽しんでください。
◆冬
秋から蓄積されたヴァータの影響が出てきます。
冬は老廃物がたまり循環が怠慢になり、むくみや冷え等が起こりやすくなります。
温めたオイルで、足の裏、耳、頭のマッサージをしましょう。
全身のオイルトリートメントは、ヴァータの鎮静に最適です。
食事は、アグニ(消化の火)が強くなるため、ついつい食べ過ぎてしまい、カファを溜め込みがちになります。腹八分目を心がけましょう。
酸味・塩味・甘味、温かく、油分の含んだ潤いのある食事を摂りましょう。
例:白米・小麦(麺類・パスタ)・さつまいも・にんじん・アボカド
しょうが・果物・ナッツ類・乳製品・黒糖・ギー
苦味・渋味・辛味、乾燥したもの(ガスを発生する)は、控えめにしましょう。
例:きな粉・せんべい・ポップコーン・生のタマネギ・生のキャベツ
ドライフルーツ・豚肉・ココア・精製塩・白砂糖・生のリンゴ
温かい服装をし、冷気にあまり当たらず、夜の外出は控えましょう。
白湯や温かい飲み物を頻繁に摂りましょう。ヴァータ用スパイスティーなどは、ほんのりと甘みが漂い、くつろぎや安心感をもたらしてくれる「ほっとする」味わいで、ヴァータのバランスを整えるのに最適です。
アーユルヴェーダでいう”肥満”とは、あご・胸・尻に脂肪がつき、動いたときにその脂肪が動く人のことを言います。
また、太る原因をチャラカサンヒターの中で8つ挙げています。
1. 食べすぎ
2. 運動不足
3. 重性・甘味・冷性・油質の摂りすぎ
4. sexをしない
5. 昼寝をする
6. いつもうじうじしている
7. 頭を使わない
8. 生まれつきカファ体質
以上に、当てはまる項目が多いほど太りやすいと言えます。
アーユルヴェーダでは腹八分目と、適度な運動はダイエットの為というよりも、健康的な生活をするためにすすめています。
そして食べた食物は体を構成する7つの構成要素になり、決まった経路を進んで消化されると言っています。
食物→体液→血液組織→筋肉組織→脂肪組織→骨組織→骨髄組織→生殖組織
このように進んでいきます。そして肥満とは、栄養素である食物が脂肪組織にまでは進むのですが、そこから先に進めず脂肪が滞り、経路が塞がって起こると考えられます。
ですから、肥満を解消させるためにはこの詰まりを無くせばいいのです。
そのためには代謝を促す繊維質の野菜、こんにゃくなどを摂る様にします。
しかし、いくら代謝を促すからといって食べすぎては意味ありません。
同時に消化力のコントロールも必要です。
脂肪によって経路が詰まっていると消化の「火」も外に出ないため、体の中で炎となり燃え盛っている状態になり、消化力が高まっているのでたくさん食べ物が欲しくなります。
欲求に任せて食べると上手く消化できないので、もともと詰まっていた脂肪組織にどんどん壁をつくり、硬く詰まらせてしまうのです。
1.お腹がすいていないときは食べない
お腹が空いていないと言う事は、まだ体内で完全に消化が済んでいないという事です。
食事の時間だからと無理やり食べる必要はありません。
お腹の具合を確認して食事を摂るようにしましょう。
朝や夜、お腹が空いていないと感じる時は、飲み物だけでもかまいません。
2. 白湯を摂る
お湯はカロリーがなく、体を温め、代謝を高めます。
その結果経路の詰まり(脂肪)も溶かしてくれます。
また白湯は便秘を改善するのにとても効果的です。
熱めのお湯を1日1~2リットル飲むといいでしょう。一気に飲むのではなく、少しずつ飲むようにします。
トイレに行ったらコップ1杯の白湯を飲むとよいでしょう。
食事の前後20分くらいは消化液を薄めてしまうので飲むのは控えましょう。
3. 昼食を多く摂る
昼の時間は、ピッタ(火のエネルギーであり消化と代謝を司る)が優勢な時間です。
そのため、ある程度消化に負担のかかる物を食べても消化することが出来ますので、メインの食事をお昼にするといいでしょう。
日本人はどうしても昼を簡単に済ませてしまう傾向がありますが、できるだけ昼においしいものを食べてください。
また昼にある程度食べていると、お腹が空いて間食をするという必要もなくなります。
4. 消化に負担がかかる重性の食べ物で体内に脂肪を増やさない食べ物を食べる
お腹が空いているのに、簡単に消化の良いものばかり食べていると、腹持ちせず、すぐお腹が空いてしまうので、ある程度消化に負担のかかるものを食べることも必要になります。
気をつけていただきたいのは、油や肉、魚、チーズなどをたくさん食べてはいけないことです。
多めに摂って良い物は、繊維質をたくさん含んだ食べ物です。
繊維質を含んでいると、脂肪も一緒に体外に排出してくれるので体重が増える事はありません。
その食べ物は穀物・豆類・野菜類です。これらをバランスよく食べると太りません。
代謝を高めるスパイス類を使うことで効果も上がります。
特にしょうがやシナモンがおすすめです。
出来ることから生活の中に取り込んで、無理せず健康になってください。
特に白湯を飲む習慣を付けると、味覚が鋭くなるのでお腹いっぱい食べなくても大丈夫になってきます。